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トレーニングしましょ(「トレーニング」ってそもそも何?2)

>目次

 その1の続き。強い体を作るために必要なことを考えます。


▲生物は環境に適応する

 前提知識として少し生物学的な話。

 例えば零下の世界に住んでいる人が真夏の沖縄に旅行したら暑さで参ってしまいます。逆もしかりで、熱帯にすんでいる人が鼻毛も凍るような地域に行ったら、その地方にしてはめちゃくちゃ暑い日だったとしても、とても寒く感じます。

 同じ人間でも季節によって感じ方が異なり、たとえば気温10度を夏なら「寒い」、冬なら「暑い」と感じてしまうでしょう。

 もうひとつ例を。マラソンなどの長距離競技では血液中の赤血球の量と競技力の間には高い相関関係があることが知られています。赤血球は体内で酸素を運ぶという役割をもちますから、赤血球が多いということはより多くの酸素を体内に運ぶことができるということであり、酸素を多く利用できる選手は強い、ということになります。

 赤血球量を意図的に増やす方法として高地トレーニングがあります。ある一定以上の期間、標高2,000mなどの空気がうすい地域で過ごすというものです。なにも走ったり追い込んだりせずとも、空気のうすい地域で過ごすだけでもこの変化はあらわれるそうです。

 さて、「生物は環境・ストレスに適応する」という話です。

 寒い環境にいる人は寒過ぎてあまり汗をかくことがないので汗腺の活動は低下しています。逆に自らの体温を保つため、体内での熱産生も活発に行われているはずです。また、エネルギーを蓄える、寒さに対する保護というような観点から皮下脂肪がつきやすくなっています。

 逆に暑い環境では。熱放散のために汗をかくことが多く、汗腺の活動は活発になります。気温が高いので体内で熱を作りだす必要はありません。エネルギーを蓄える必要はなく、皮下脂肪は付きにくくなっています。

 高地トレーニングでは、うすい空気には酸素が少ししか含まれません。ここで生活していると「いつもより体に入ってくる酸素がすくないぞ」ということを体が感知します。これは危険だ、というわけで体は赤血球の製造工場に生産アップを指示し、その結果赤血球量が増加するというわけです。逆に高地トレーニングした人が下界に戻ってくると「これまでより体に入ってくる酸素が多いからこんなに赤血球はいらないね」ということになり、数週間で赤血球の血中濃度は元に戻ってしまいます。

 以上のように、体は「暑い」「寒い」「酸素が少ない」などのストレスを感じとって、その環境に適応できるように体内環境を変化させます。

 もしこれらのストレスに対して変化しなかったら?アマゾンの人々は年中熱中症、ツンドラの人々は年中ガクガクブルブル、高地で暮らしている人々は年中貧血。というよりもそういう地域に民族というものが定着しなかったかもしれません。人間の体はなかなかうまくできているものです。

▲体力的なトレーニング

 実は技術的なトレーニングについても同様なのですが、トレーニングというのは「生物は環境・ストレスに適応する」ということの延長でしかありません。

 例えばスクワットをしましょう。60kgのウェイトをかついで20回を4セット。3日に1回トレーニングします。これを一定期間以上続けて行きます。

 筋肉を動かすと乳酸が発生します。筋肉内の筋繊維が損傷します。息が上がって心臓もバクバクするかもしれません。

 脳はこれらのストレスを感じとります。

「乳酸濃度が高いなあ。筋繊維も破壊されているみたいだし。」

 ストレスを放っておくことはできません。脳は体の器官や組織に命令を出します。

「どうやら脚の筋肉を大きな力で動かさないといけないみたいだ。至急筋繊維の損傷を回復せよ。加えて次のストレスに備えて筋肉を強化する。消化系からタンパク質を確保、筋肉製造工場へ優先供給せよ。」

という具合でしょうか。その結果筋肉は補強され、これが繰り返されることにより筋肉は成長していきます。

 心臓の血液を全身に送る能力、血中の乳酸処理機構、筋細胞でのエネルギー生産などなど運動に必要な要素は多々ありますが、基本的にはこれらにストレスが加わると、そのストレスに適応することによって「能力がアップした」ということになります。

 逆に必要のない(スクワットしない)場合は能力は低下し、現存のストレスに耐えられる程度のレベルに落ち着きます。(ただし心臓だけは止まることがないため、能力低下があまりないとか。)運動をやめたらあっというまに一般人。過去にTour de Franceを勝ったような自転車選手でも、今となっては軒並みただの恰幅のいいおじさんになっちゃったりしています。

▲過負荷(オーバーロード)の原則

 3日に1回のスクワットを続けましょう。

 始めは60kg20回4セットをこなせないかもしれません。しかし2ヶ月たって、筋肉がついてきたり、体の使い方がよくなったりして、だんだん楽に持ち上げることができるようになってきました。さらに2ヶ月たち、もはや朝飯前。鼻歌を歌いながら今日もスクワットを4セット。

 って、それじゃ駄目ですね。競技力をあげるために、筋肉が必要。そのためにスクワットをしよう、と決めたのだったら駄目です。

 4ヶ月たった今、体は「60kg20回4セットを3日に1度」というストレスに適応しきっています。筋肉は悲鳴を上げることはないし、血中乳酸濃度も大して上がらないでしょう。これは体にとっての「適応が必要なストレス」にはなりえません。

 ストレスがなければ体の成長はそこで止まります。さらなる成長が必要ならばストレスを上げる必要があります。

 スクワットだったら重量を80kgに上げる、回数を25回にする、6セットにするという方法が考えられます。余談ですが3日に1回のペースを毎日にするというのは駄目。脚の大きな筋肉の回復には48時間~72時間かかるといわれているからです。

 80kgにあげて同じ回数こなせるようになったら、今度は100kg。100kgできるようになったら120kg、140kg、160kgとどんどん上げていきます。ストレスをあげていくことによって体もこれに伴って成長し続けていくことになります。

 言葉の説明をすると、過負荷(オーバーロード)というのは

「現在の活動・生活環境で身体が許容できるストレスを超える負荷」

になります。なるはずです。言葉の厳密な定義は専門家に聞いてください。

 そして「過負荷の原則」というのは上に述べたように、過負荷をかけることによって体が成長する(もしくは維持される)というお話です。

▲まとめ

 自転車の話になりますが、いろいろなトレーニング方法があります。

 スピード(区間あたりのタイム)を基準としたもの、心拍を基準としたもの、自転車の推進力としてのパワー(馬力)を基準としたものもあります。

 それぞれについてやり方や特徴・利点があります。心拍計使ったほうがいいでしょうか、パワートレーニングはどうでしょうか、そんなことをよく聞かれます。

 どれでもよいと思います。

 トレーニングというのは過負荷の原則に従って行って初めてトレーニングになりえ、能力を向上させることができます。

 逆に過負荷を体に与えることができていないのであれば、どんな方法や手段や機材を用いたとしてもそれは能力の向上にはつながりません。それはトレーニングではなくただ体を動かしているだけです。

 もちろん適正な過負荷を体に与えるために手段を考えることについては否定しません。そのような意味では心拍計やパワーメーターといったものは役に立つと思います。

 しかしその前の大前提として「過負荷をかける」ということについてきちんと理解しないと駄目ですよ、というお話でした。

 まとまめると

 トレーニングとは過負荷をかけて体を成長させること

ですかね。
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